■新・冒険王

■演出:平田オリザ,ソン・ギウン,出演:青年団,第12言語演劇スタジオ
■吉祥寺シアタ,2016.6.12-29
■冒険王はどこに行ってしまったのか? 自身の言葉で国境の話をしなくなってしまったからです。 モタつきながらも自分の足で国境を越えるのが冒険王たちです。
いまや国家を通してしか国境を語れなくなってしまった!? この状況を打破して新なる冒険王は再び国境を越えられるか? それが今回の共同作業とみました。
この作品は2か国語での上演です。 オリザ演劇での字幕は可能なのでしょうか? 青年団の劇的舞台はどこから来るのか? 特長ある科白の余韻が役者と観客の身体を巻き込んで共鳴するからだと考えています。 舞台では英語の通訳もあります。 微妙な冗長や字幕を読むリズムの乱れは避けられない。
そして新冒険王からサッカーの試合結果と共に国境の話を聞くことができたか? 演出家も「何が変わり、何が変わっていないのか?」と問うています。 冒険王の目指す国境が変質してしまったのでしょう。
*劇団サイト、http://www.seinendan.org/play/2015/06/4357