■ドン・ジョヴァンニ-天才劇作家とモーツァルトの出会い-

■監督:カルロス・サウラ,撮影:V・ストラーロ,出演:L・バルドゥッチ,L・グランイチャーレ,E・ヴェルジネッリ
■映画というより演劇らしさが見え隠れします。 台本を書いたロレンツォ・ダ・ポンテが主人公のようです。 モーツァルトはもちろん、サリエリ、カサノヴァも登場します。
しかしパッとしない作品ですね。 ダ・ポンテとアンネッタを大根役者のように演じさせた監督の意図がわからない。 登場人物が「ドン・ジョヴァンニ」へと繋がっていかない。 唯一意見を言うカサノヴァくらいでしょう。 それも申し訳程度です。 劇作家と作曲家の出会いを深く描けないのは監督の想像力不足です。
「ドン・ジョヴァンニ」は地獄へ落ちる場面を劇中劇として上演しますが、美術も衣装も凝っていて面白い。 映像美はよかった。 琴線に触れるテーマなのに勿体ない一品でした。
*映画comサイト、http://eiga.com/movie/55305/