■毛皮のマリー

■戯曲:寺山修司,演出:高野美由紀,出演:劇団☆A・P・B-Tokyo
■ザムザ阿佐ヶ谷,2013.8.30-9.2
複雑な関係ですが母と子の物語です。 母が男優、男の子が女優であることが不思議世界の入口です。 母子関係を豊かな情感に包み込んで舞台にのせていました。 劇的さは少ないのですが濃い味がありました。
寺山修司の作品は母子場面がとても難しいように感じます。 多くはギクシャクしてしまいます。 これを乗り越えて豊かな感情を観客に与えてくれる数少ない劇団です。
話は変りますが、この劇場は客席が急勾配です。 RSCやNTのシェークスピア劇では役者が観客特に天井桟敷に向かって、しかも上を向いた姿勢で台詞を喋ることが多々あります。 これがなかなかの感動モノです。 この劇場で観る芝居が面白い理由の一つではないかとおもいます。
*劇団サイト、https://www.apbtokyo.com/about