■マノン

振付:K・マクミラン,演出:M・メイソン,指揮:M・イェーツ,出演:T・ロホ,C・アコスタ,J・マルタン
■ワーナー・マイカル系,2012.11.14-15(ROH,2006年収録)
これだけゴタゴタしている流れをなんとかまとめているのが凄い! 登場しているダンサや役者一人ひとりが意味を持った動きをしているから混沌から逃れられたからよ。 そして二幕のリフトやフィッシュダイブの連続でマノンの娼婦性を強調できた。
これでテーマを戻せたしね。 ニューオーリンズは照明の強さでヨーロッパとの違いを表現できていたのも感心。 濃い雰囲気を漂わせることができた。 でもロホは純真過ぎるわ。 オペラ*1と比較すると軽すぎる。 バレエはこのような作品は合わない。
というより合う役者がいないからよ。 ところでカメラは最低だったわ。 ダンサーを追いすぎるからよ。 もう少し引いてどっしり構えて欲しいわね。 映画ではなくバレエを観に来ているんだから。 カメラは大いに反省してちょうだい!
*1、「マノン」(MET,2012年)
*英国ロイヤル・オペラ・ハウス2012シネマシーズン作品