■籠釣瓶花街酔醒 かごつるべさとのえいざめ

出演:中村勘三郎,阪東玉三郎,片岡仁左衛門
東劇,2012.9.29-(歌舞伎座,2010.2収録)
素晴らしい構成とリズミカルな展開ですね。 四つの対話場面が物語のエンジンです。 権八と立花屋長兵衛の借金問答、権八と栄之丞の身請話、次郎左衛門と八ツ橋の別れ話、次郎左衛門と八ツ橋の再会。
この四場面には第三者が居てツッコミを入れ対話を面白くしています。 大詰め迄目が離せませんでした。 しかし終幕、八ツ橋を斬り殺す次郎左衛門の心の内がまったくわかりません。 既に次郎左衛門は八ツ橋を許していたのでは?
この作品は8幕とのこと、そしてなぜ題名に妖刀の名が入っているのでしょうか? 省いた場面を覗かないと次郎左衛門の心情はわからないのでしょうか? それにしても片岡仁左衛門は格好いいですね。 そして花魁道中はパレードでは正に傑作でしょう。
*シネマ歌舞伎第18弾作品