■オリー伯爵

■作曲:G・ロッシーニ,指揮:M・ベニーニ,演出:B・シャー,出演:J・D・フローレス,D・ダムラウ,J・ディドナート
東劇,2012.8.25-9.28(MET,2011.4.9収録)
一幕は喜劇が冴えていたわ。 リズムが良くてとスピードが有ったからよ。 でも二幕はスピードが落ちてしまった。 歌詞の反復が長かったためね。 でも久しぶりの面白い舞台だった。
衣装のデザインや色も最高ね。 これが登場人物達の笑顔を一層輝かせていた。 二幕は桃色同系色ばかりのエロチックさと尼僧の黒白を対比させ気が利いていたわよ。
それとMETではあまり登場しない歌手たちだからとても新鮮味があった。 ダムラウの貴族婦人はとても素敵ね。 夫々のアリアは物語の進行にピタリと合っていてリズムを崩さなかった。 全体はヘンデルを現代化したような感じを持ったわ。
舞台上に舞台を作って演出家?が登場するような劇中劇はオペラでは珍しいわね。 シャーがインタビューでモリエールを参考にしたと言ってたけど舞台が生き生きしていたのは演出が上手かった証拠ね。
*METライブビューイング2010年度作品