■めぐり-海の賑わい、陸の静寂-

■振付:天児牛大,出演:山海塾
■世田谷パブリックシアタ,2015.5.20-24
■久しぶりの山海塾、しかも新作です。 古生代ウミユリの化石の壁と敷き詰めた土が、遠くメソポタミアやエジプトの古い時代を思い起こさせます。 床が澄み切った青の照明で海に、乾いた黄色で砂漠のように変化します。
終幕の「回帰」ではゆったりとした動きと悠久の音楽で舞台に沈み入ってしまいました。 「陵」は天児牛大のソロでしたが、なんと映画音楽?が流れるではありませんか。 前後から切り離されています。 これが良かったのかどうか何とも言えません。 「予兆・静寂・振動」場面のダンサーが身体をブルブル震わせる動きは面白かった。 アフリカ大陸の営みにみえてしまいました。
この作品はオリエント世界を飛び回って来たような観後感を持てます。 山海塾の舞台はいつも乾いています。 舞踏の持っているネットリ感がありません。 海外でも人気のある理由しょう。
*劇場、https://setagaya-pt.jp/performances/20150520-3050.html