■ホフマン物語

■作:J・オフェンバック,指揮:Y・アベル,演出:B・シャー,出演:V・グリゴーロ,H・ゲルツマーヴァ,T・パンプソン,K・リンジ
■東劇,2015.3.7-13(MET,2015.1.31収録)
■F・フェリーニにヒントを得たとチラシにあったけど、シャーのインタヴュではF・カフカに言及していたわね。 20世紀初頭を背景にフェリーニが戻って来たような素晴らしい舞台だった。 それとドイツ表現主義というかF・ラングの暗さも取り入れている感じかしら。 パリ・オペラ座と比較するとMETに軍配かな。 演出家の差もあるけど最後は総合力かも。 今回は照明で周囲全体を少し暗くして舞台を引き締めていたのも特長ね。 それと歌詞がすんなり心に入り込む翻訳だった。
当初ゲルツマーヴァが4役を歌う予定だったみたい。 是非聞きたかったわ。 ステラとアントニアだけになってしまったの。 流石にアントニアは素敵だった。 オランピアの代役E・モーリーは歌唱も演技も楽しかったわよ。 ホフマン役のグリゴーロはどうかしら? 舞台をもう少し見ないとわからない。 色眼鏡をかけるとマーチェクみたい。
「メリー・ウィドウ」もそうだったけど、これもニューヨークの贅沢なリソースをふんだんに使っているようにみえた。 この流れも悪くはないけど観客が麻痺してしまいそう。
*METライブビューイング2014作品
*主催者サイト、http://www.shochiku.co.jp/met/program/s/2014-15/#program_07