■1999年の夏休み

■作:岸田理生、演出:野口和彦、出演:青蛾館
■こまばアゴラ劇場、2011.7.10-13
http://www.komaba-agora.com/line_up/2011/06/RioFes/#a_04
■遠くに聞こえるひぐらしの声、湖からの不気味な風、誰もいない夏休みの学寮、別世界からの言葉・・転校生。 思春期の秘密を思い出し舞台と重ね合わせながら観てしまったの。 科白は率直で想像力を広げられるし役者はとても初々しくて素敵だったわ。悠が和彦に無視されていたことは言葉に深く刻み込まれていて身体的に納得できるけど、薫の和彦への復讐は曖昧に終わってしまった。 だから終幕の悠と和彦の再愛も弱く感じるの。 残念なのはここだけね。
そして点滅に会えてうれしいわ。 悠が乗り移っている湖の精は涼しさがあり暑い夏に最高よ。 でも日本的表情を消し去れば尚よかったと思う。 だってヨーロッパが舞台ですもの。
「男の子は何で出来てるの? 卵から生まれて・・、蛙に蝸牛、仔犬の尻尾で」できているのが見えるような舞台だった。 久しぶりに時空を自由に飛べたわ。