■品潮記-品川宿物語-

■作・演出:市村直孝,出演:BOTTOM-9
■新宿・サンモールスタジオ,2011.2.9-20
■舞台は障子が幕のように立っている。  この旅籠屋の障子の開け閉めで物語が一つ一つ進んでいく。 開け閉めのリズムが心地良い。 景色は見えないが品川の磯の香りが海風に乗ってくるような舞台構成だ。
黒船来航、桜田門外の変、水戸浪士の東禅寺事件(?)、箱館戦争・・を絡めるので流れが緩やかだ。 上演時間はなんと3時間。 旅籠の丁稚だった主人公が20年前の物語の進行を務める。 そこで演じられる人間関係や事件は素直であり礼儀もある。
このような古さのある芝居好きは多いかもしれない。 精神的浄化が作用し至福の時間に浸れるからだ。 観客の年齢層が分かれていたのも興味深い。 この種の芝居はあまり観ないがたまにはいいなあ、と思える出来えであった。
*チラシ、http://stage.corich.jp/img_stage/l/stage18403_1.jpg?1459117920