■投げられやすい石

■作・演出:岩井秀人,出演:ハイバイ
■こまばアゴラ劇場,2011.1.19-2.20
■言葉が少なく長続きしない、末尾が未完成のようなセリフが多い。 このためクライマックスで途切れの無いカラオケを歌うことでここに全てが集中して来る。 そしてカラオケ場面で突然のように幕が閉じてしまう。 これは劇的とも言える。
この劇的の発生は事前の対話にリアルさがあったからだと思う。 そしてこのリアルさが出演者への気持ちを思う感情を芽生えさせる。 なぜ変わった石の投げ方をするのか?なぜカラオケが好きなのか?わかるような気がする。
このように一つ一つわかっていく気持ちを探し求めることができる芝居である。
リアル感度の低い部分もあった。 それは佐藤が病気つまり肉体の崩れで一気に崖っぷちに立たされてしまうところである。 現代ではよくある事実であるがそれがリアルにはならないのが芝居である。 でもこれは些細なことだが。
*劇場、http://www.komaba-agora.com/line_up/2011/01/hi-bye/